2022-02-01から1ヶ月間の記事一覧

芸術に関する雑文(4)

こちらの続き rastignac.hatenablog.com論争の話に触れたが、そういえば「芸術とは何か」ということを巡る華々しい論争を現代においても追いかけることができれば、現在進行形で新たな形式が芸術が生み出される現場に立ち会うことができるはずである。しかし…

芸術に関する雑文(3)

こちらの続き rastignac.hatenablog.com審美的な判断力ということに関して、大学生の頃に初めて能を観にいった時に少し考えた(というほど大層な話ではなく、ぼやっと感じたという程度だが)ことがある。小さい頃にもしかしたら課外学習的な何かで観に行った…

芸術に関する雑文(2)

こちらの続き rastignac.hatenablog.comそもそもの問いと立て方として、岩波文庫のような「権威あるコンテンツ」を他の(サブカルのような)コンテンツとを対立させることからして意味がないのではという考えもある。文学作品や、あるいはクラッシックのコン…

芸術に関する雑文(1)

だいぶ前になるが、Twitterでとあるアカウントが投稿した、岩波文庫で一杯の本棚の写真が「つまらない本棚だ」と皆に酷評されていた。岩波文庫は数ある日本の文庫レーベルの中でもとりわけ歴史が長く、また収録されている作品も文学的評価の定まった作品ばか…

昭和の時代の流行りの本

Twitterにも書いたが、近ごろ酒を飲むと翌日の気分の落ち込みが酷い。二十代のころであっても、身体的な二日酔いと後悔や自己嫌悪のような気分の悪さはセットのようなものだったが、最近はちょっと自分でも心配になるくらいメンタルにくる。煙草にしろアルコ…

『ガラスの街』

一言に小説と言っても、少しずつ人によってイメージするものが異なると思う。多くの作品を読んできた本好き同士であっても、それまでの読書経験で形作られたそれぞれの異なる小説像があって、よくよく話してみると一方にとって当たり前なことが他方にとって…